読書

読書「無理ゲー社会 橘玲」

レビューという言葉には「評論」「批評」といった意味があるらしく、僕はそんなに仰々しく書くつもりはありません。※ただの及び腰

 

今回の紹介するのは橘玲著の「無理ゲー社会」

そもそもこの著者が好きで、他の書籍「お金持ちになれる黄金の羽の拾い方」「マネーロンダリング」「言ってはいけない」「貧乏はお金持ち」「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」「幸福の資本論」「80’s エイティーズ—ある80年代の物語」を読みました。

それぞれテーマが違うので、また別の機会に紹介させていただきますが、どれも一貫して取り扱う内容は難しいはずなのに、なるべくシンプルに説明してくれてるという印象です。

そして今回ご紹介する「無理ゲー社会」は、税金が右肩上がりで増える一方、低賃金で働き、貯金すらできずに親の介護や子供の教育、挙句の果てに年金だけでは生活できずに働きながら100歳近くまで生きなければならない。そういった現代社会を生きる方々の「未来に希望が持てない」「安楽死したい」といった生の声が冒頭から紹介されています。

なんとなくこのどんよりとした空気感、おそらくほとんどの方が容易にイメージできるかと思います。

この現代社会(資本主義)の抱えている問題と、これからどうするのが最適なのかを様々な視点から論じています

気になった点を何個か掻い摘むと、「やる気次第!」「努力すれば出来る!」といった現代の風潮である自己責任論は能力・遺伝・経済的側面を無視しており、出来ないイコール本人のやる気が足らない、努力不足といった烙印を押される世界だと書かれていて、なるほどな〜と結構共感しました。著者はこれを「頑張れないを許さない残酷な社会」と表現しています。

あとは

経済的に中間層がいなくなり、貧困層と富裕層に分かれるという内容。これ自体は僕もなんとなく見聞きしていたつもりでしたが、この本ではどういった原理でこのような事が起こるかをわかりやすく説明してくれています。そしてそれらがもたらす『知能格差社会』の到来によるさらなる社会の分断の可能性についても書かれています。

 

この著者は最後にグッと来る言葉を放ちますが、この本では

これからの10年でどこまで進むのかはわからないが、テクノロジーの加速をさらに加速させることで、いずれは全人類が「ひとつ」になる究極のユートピアが実現する。ーそこには悲しみも苦しみもなく、(たぶん)よろこびもないだろうが。

で締めていました。

今回もあまり上手く紹介できませんでしたが、一部でもグッとこられた方は是非読んでみてください。

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