「丸の内OL」の対義語は「オホーツク蟹工船員」かな
の呼吸。
ほいで
今回ご紹介する本は「DEATH 死とは何か」
おすすめ度 ☆☆☆★★(5段階中3)
かなり難解です。僕の読解力だと、あれ?日本語読んでるよな?ってぐらい文章内で迷子になる時が多々ありました。作者も流石に伝わりづらいと思っているのか、簡単な実例や思考実験例をあげてくれていたのが救いでした。
んで、少し話しは戻りますがなぜこの本を買ったのかという経緯をご紹介。まずは僕の身内が亡くなったときの話しですが
父方のおじいちゃん=亡くなる寸前に、割と無理な延命をしたため最後は顔がパンパンになって苦しそうに亡くなったらしく、死後数十年経つのにその件で父の兄弟が軽く揉める。
父方のおばあちゃん=意識が無い?中、延命処置で10年近く寝たきりで施設生活。僕の顔も見れないし、声にも反応できない。その後亡くなった。
母方のおじいちゃん=足の怪我が原因で満足に動けなくなった事が発端となり?痴呆症が入って最後は僕の名前もわからないし、生前の面影がないぐらい別人に。同居していたおばあちゃんによる老老介護の末、容態が急変し亡くなった。
他にも不慮の事故や自○で若くして亡くなった友人知人もいるわけで、その中で「生きる」とは?という事に関しては色々考えますし、本やネットで調べた事も多々あります。
その中でも本書は「生」ではなく「死」をテーマにしているのが他と違っていて面白そうだと思い手にしました。光を知るには闇を、正義を知るには悪を知るみたいなアプローチ。(←明確な境界線は無いと思っていますが)
冒頭でも書きましたが、まぁ〜分厚い本で内容も中々難解で、和訳の難しさもあるでしょうし内容的にデリケートなので、著者が言葉を選びながら、時には遠回しに表現したりするので読みづらい。笑
僕の勝手な比喩ですが、前半は「死」というものに塩をまぶして締めてみたり、焼いて蒸留しようとしてみたり、酸で溶かそうとしてみたりという「THE 西洋哲学」っぽい考察。そしておそらく後半の「自殺」についてが本書のメインだと思われます。
僕個人としては、自殺とまではいきませんが例えば自分がボケたり、意識が無い中で何年、何十年も身近な人に負担を強いて生き続けるのは嫌だな〜と思っているので、後半はとても読み応えがありました。
個人的に印象に残った章を数点あげると
・死はなぜ悪い事とされるのか
・不死になったらどういう事がおこるか
・人生は何もしないには長すぎるが、何かするには短すぎる
・自殺と安楽死の問題
・残りの人生の幸せの量と苦痛の量の差し引き
・死が合理的に正しいとされる場合はあるのか
・間違った自殺はこうしておこる
といった、やはり後半の「自殺(安楽死)」についての章が面白かったです。
自分の人生や、身近な人の最後を深く考えられるいい本でした。
結論
最後は天に拳を突き刺して「我が生涯に一片の悔い無し!」と叫んで立ったまま絶命したいと思いました。