読書

読書「ヤクザが店にやってきた」宮本照夫

ドローンをしばらく使っていなかったのでバッテリーが死んでいた。そしてネットで見ると1個3万円みたなアホな値段で売ってる・・・。どうしよ。飛ばないドローンはただのブタだ。

 

ほいで

 

今回紹介する本は「ヤクザが店にやってきた」宮本照夫

面白かった度 ☆☆☆☆★(5段階中4)

 

ブックオフの100円コーナーで発見。

昔聞いた僕の知っている方が経営するお店にヤクザが入ってきた時の話が面白かったので、それと同じ系統のこの本に目が止まりました。

著者は1938年生まれで神奈川県の川崎界隈で数店舗のスナックやクラブを経営された方。

川崎でそんな店出せるって、むしろ著者がそっちの人なのでは?と思うレベルの危険地帯ですが、昭和後期というヤクザが幅を利かせていた時代の中30年以上「ヤクザお断り」を貫いてきた真っ当なお方。とはいえやはり簡単にいくわけはなく、ヤクザによる嫌がらせを多々受けたことや、それらにどう対応したかが生々しく綴られています。

 

基本的に登場するヤクザは、難癖をつけたり自分たちの思う通りにいかなかったら暴力や脅しに入るという「一生ぐずり期の子供」状態。真っ当に頑張っている人につけこんで美味しい蜜を吸おうとしているのは見ていて本当に気分が悪い。

あと紹介されていた実例の中で警察側にも問題がある場合もあって、川崎市中原区警察署のお偉いさんとヤクザが繋がっていて、まともに取り合ってくれない事もあったそうです。結局は中原区管轄の事件を川崎市川崎区の警察が取り締まってくれたみたいですが、なんかドラマみたいな本当の話で驚きました。クソすぎるだろ・・・

 

基本的に著者の店はヤクザ入店禁止ですが、知り合いのスナックのママと同伴で来たり、あの手この手で嫌がらせをしてくるそうです。

そして裁判沙汰になったときには、組員をひきつれて傍聴席を埋める等の威嚇を平気でやってくる始末。これで証言者等の顔を覚えたりして、その家族に危害が及ぶのではないかといった懸念から協力者もどんどんいなくなるみたいです。

それでも一貫して毅然とした態度で対応し、時にはぶん殴られながらも他のお客さんや店の従業員を守ろうとする著者は本当に素晴らしい方。僕の知り合いの社長さんに似ててビックリ。

著者いわく「本物のヤクザは人格者」という言葉は、人に迷惑をかけて暴力や脅し詐欺を生業にしている時点で人格者じゃないと一蹴しています。

また、借金のカタにビルを売った場所がヤクザの拠点となって、その地域で幅を効かせたりすることもあるらしく「地域での協力」も大事だと言う点も実例をあげて紹介されていました。最初が肝心らしく、弱みをみせたらその後一生付き合わないといけなくなるので「逃げるのではなく戦う」姿勢を本書から学びました。

あとはヤクザを使って他店に嫌がらせをする人達もいるみたいですが、それで問題の根本が解決するとは想いませんし、むしろ悪化しかしないと思います。

ちょっと本書に便乗してあれこれ言っちゃいましたが、本当に怖いのはいきり散らしているヤクザではなく、ニコニコしている床屋のおっちゃんだったりするのが現実。

 

本書の節として

・Kという男の陰湿な脅しの手口

・悪質な暴力団連れの成り上がり者

・ボーイが妊娠させた女はヤクザの女房だった

等々。

 

護身術書としての価値が大いにあり勉強になりました。

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