おすすめ

『サカナとヤクザ』

以前購入した『サカナとヤクザ』読み終わったので、簡単にご紹介と感想を。

本書は暴力団の資金源となっている密漁ビジネスとそれを取り巻く人たちの関係性、流通ルートや実際の密漁方法等のテレビでは取り扱われないような内容を、著者独自の人脈を駆使し実体験、潜入取材を通して調べ上げた命がけのルポルタージュ。

 

以下面白いなと思った事を厳選して3点と総括という形でまとめさせて頂きます。

 

1つめ・・『漁業権』が存在するのは日本だけ

なるほどなと思ったのが、農家は畑を耕し種をまいて24時間面倒を見て収穫しますが、海の生物は漁師が育てたものではなく地球が育んだものなので、皆のものという考え方。

単に漁業権を否定しているわけでは無く、これがあるからモリを使って魚を獲ったらダメとか、酸素ボンベを背負って魚を獲ったらダメ、この期間は禁漁区、等の決まり事が円滑に試行され易くなっているとは思います。

漁業権に関しては様々な考え方があると思うのですが、個人的に現状思うのは『海のものは漁業権を持つ者の所有物だ!』みたいな考え方だけは違うかなという事。

もちろん日々文字通り命がけで私たちの食卓に海産物を届けてくれている漁師の方達への敬意、感謝は忘れてはいけません。

密漁なんてもっての外。と言いたいところですが、絶滅危惧種のウナギを安価で食べている私達に密接に関わっている事を本書で考えさせられます。

 

2つめ・・密漁者を捕まえるには3点セットが必要

不審な船がいたら即逮捕!!ではなく、密漁者を捕まえるには『モノ』・『人』・『道具』の3つが揃っていないと捕まえられないという事。

モノ=実際に密漁した海産物、人=密漁した人、道具=密漁に使った道具。これが揃ってないとダメ??これを勘づかれずに捕まえる??

難しくない?

もう素人目でも難易度の高さに驚きます。警察と海上保安とでまた違いはあるらしいですが、ヤバイ!と思ったらモノか、道具を捨てちゃって後は知らぬ存ぜぬで通っちゃうらしいです。

買った側は密漁したものだとは知らない。で通っちゃう。あきらかに市場価格より安く買い叩いておいて・・・・。

こんな不利な戦いをしている海保の方達へ敬意を表さずにいられない。

 

3つめ・・密猟押収品を競売で売っている

誰がどう考えてもおかしいのがこれ。

密漁者から押収したシュノーケル、酸素ボンベ、無線からゴムボート、船外機まで明日から密漁ができるセットが丸々一式、激安で競売にかけられ結果的には密漁者にそのまま返っているという事。パチンコの3店方式と同じぐらい誰が考えてもおかしい。

子供が見たって密漁者を援助して、密漁者を捕まえてってやっているようにうつると思います。この辺にもっと深い闇が潜んでそう。

 

総括

言葉足らずで誤解を招く記載・表現があるかもしれませんが、簡単に3点についてご紹介させて頂きました。何気なく食べている魚介類にこんなに闇が存在するのか。と気づかされる本書です。

よく人間は性善説か性悪説かいう議論がありますが、僕としては人間は単にヒト化の動物であって、腹が減った時に目の前に食べものがあれば有無をいわさず食べるし、苦しい事は嫌で楽をしたいし、ナワバリ意識で他のグループと争う野生動物と同じ。逆に言うとそれがあるからヒトは地球上で進化し繁栄する事ができたので、そこに善とか悪とかは無いと思います。

ただこのままでは、「ヒト」の未来は危ういという事。

 

著者を含め、自分の命の危険・利害を超えて活動できる「人」たちに尊敬の念を抱き、締めさせてもらいます。

 

  ↓ブログランキング登録中。応援してくれる方、クリックして頂けると励みになります。

にほんブログ村 釣りブログ 九州釣行記へ
にほんブログ村
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。